【不動産相続】相続した空き家を売却する2つの方法|古家付きか更地にするか?各々の注意点を徹底解説

相続などで不動産を取得したが、既に住居があるために使用しない場合や、遠方のため利用しないということもあると思います。こういった場合、住居は空き家になってしまいます。

しかし空き家がそのまま残っていると、売却価格が下がってしまうことがあります。そこで以下、相続した空き家を売却する2つの方法について言及していきます。

空き家で売却するメリットとデメリットとは

相続不動産の処分で空き家で売却することのメリットとしては、解体費用が発生しないという点があります。解体費用は、一般的な木造二階建て住宅であっても、100万円を超え、延床面積や堅固建物によってはさらに費用が増えます。

売却価格次第では、解体費用によってマイナスの収支になる可能性もあります。また、解体工事が必要なくなるので、時間的にも節約になります。

一方でデメリットとしては、耐震工事やリフォーム工事が必要となる可能性や一般的に空き家で売却する方が更地にして売却するよりも査定価格が安くなるという点が挙げられます。

特に昭和56年以前に建てられた旧耐震基準の建物は、嫌がられる傾向があります。したがって、建築時期が古いものが多い相続物件については、旧耐震基準であるか確認が必要です。反対に、新築して間もない建物であれば、リフォーム工事も不要でそのまま売却できる可能性が高いです。

更地にして売却するメリットとデメリットとは

更地にして売却することのメリットは、家屋つきの場合よりも査定価格が高くなる点が挙げられます。また、万が一売却できなかった場合でも更地なら有効活用しやすいという点もあります。通常は、建物が土地の上にあることで査定価格は下がってしまいます。

したがって、解体費用をかけて建物を解体しても、その分を取り返せるくらいの高い価格で売れる場合が多いです。売れなかったとしても、更地なら貸し駐車場や賃貸マンションなどで土地の活用ができます。

一方でデメリットは、固定資産税が増える可能性と解体費用が高額になるリスクがあるという点があります。土地上に家があると固定資産税の軽減措置がありますが、更地にするとその措置がなくなるのが注意点と言えます。

特に注意点として挙げられるのは、年末に更地化を完了した場合です。更地の状態で年を越すと、固定資産税の評価が変わり、翌年の負担が増えてしまうのです。

空き家で売却と更地にして売却のどちらがいいのか

以上のように、空き家で売却する方法と更地にして売却する方法にはどちらもメリットとデメリットがあります。双方の売却時の注意点を考え、どちらの方法で売却するのがベストなのか、じっくりと考えるのがよいと言えます。そのためにも、まずは不動産業者に見積もりを取ることが大事です。